複数のテナントが入居しているビル等において、ビル等の共用部分から出た産業廃棄物の排出事業者は、誰になるのでしょうか。また、“共用部分”に関して、廃棄物処理法上具体的な判断基準や定義はあるのでしょうか。
まず、“共用部分”から排出された産業廃棄物はビル管理会社等が排出事業者となるため、ビル管理会社等が排出事業者責任のもと適正に処理を行う必要がございます。
その上で、ビル等における“共用部分”の具体的な判断基準や定義に関して、環境省へ照会したところ、以下のような見解を頂戴しました。
〈環境省見解〉
廃棄物処理法上、共用部分の具体的な定義は定められていない。当事者間の賃貸契約等の内容によると考えられる。
従いまして、ビル等における“共用部分”の具体的な判断基準や定義は廃棄物処理法上規定されておらず、実際の運用に際しては、当事者間の賃貸契約等の内容に則り、当事者の判断に委ねられるかたちで運用されることが原則になると推察されます。