個人事業主の処理業者の中には、処理業の許可は個人名で取得しているが、実際の事業活動は屋号で行われている場合があります。このような個人事業主の処理業者と契約を締結する場合、委託契約書上の業者名はどのようなかたちで記載するべきでしょうか?
廃棄物処理法上、受託者の名称は委託契約書の法定記載事項というわけではありませんが、排出事業者責任のもと委託する産業廃棄物の種類や数量等の内容を書面上明らかにし、その処理を行う処理業者と合意することが委託契約書の趣旨であることも鑑みますと、委託契約書の締結における受託者の名称は、その者を特定できるように記載することが重要であると考えられます。
そこで、本件のような「個人事業主との契約書締結における署名」について、個人事業者やフリーランスの屋号は、商号とは違い第三者が確認できるような登記はされてない※1とのことですので、当事者の特定の観点から、委託契約書上の業者名は、「屋号+個人名」のかたちで記載いただくことが基本的な運用になるかと思われます。
個人事業者・フリーランスの屋号等は、商号とは違い、第三者が確認できるような登記はされていません(屋号の登記制度自体はあります)。
(略)
このため、「◯◯(屋号)こと◯◯(氏名)」という表記で、当事者を特定できるように記載します。