さんぱいQ&A 2023年10月19日

雪は廃棄物?

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疑問

 敷地内に降り積もった雪の除雪・搬出作業を委託する場合、雪は不要物ということで、廃棄物処理法に則った廃棄物としての扱いが求められるのでしょうか?

回答

確かに、廃棄物処理法や通知上では廃棄物を以下のように定義しておりますので、この内容を素直にみると「雪ってもしかして廃棄物なのでは?」と疑問に思われることもあるかと思います。

▼法律・通知上の廃棄物定義※1

 廃棄物とは、ごみ、粗大ごみ、汚でい、廃油、ふん尿その他の汚物又はその排出実態等からみて客観的に不要物として把握することができるものであって、気体状のもの及び放射性廃棄物を除く。固形状から液状に至るすべてのものをいうものであること。なお、次のものは廃棄物処理法の対象となる廃棄物でないこと。

港湾、河川等のしゅんせつに伴って生ずる土砂その他これに類するもの
漁業活動に伴って漁網にかかった水産動植物等であって、当該漁業活動を行なった現場附近において排出したもの
土砂及びもっぱら土地造成の目的となる土砂に準ずるもの

引用元※1 環境省 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の施行について



 しかしながら、降雪地帯のある産廃行政へ照会したところ「雪は廃棄物に該当しない。」との回答を頂戴しており、雪に廃棄物としての扱いは求められないことになります。

 一方、廃棄物ではないからといって、どこに捨ててもいいというわけではありません。道路や河川にむやみに捨ててしまうと、最悪の場合には交通の妨害や河川の管理に支障をきたしたとして、道路法や河川法違反となる可能性があります。敷地内に降り積もった雪の除雪や搬出作業を委託する場合には、自治体が指定する雪捨て場までしっかりと運搬してもらうなど、地域のルールに則り適切な対応をしてもらうようにしてください。

この記事の作成者

株式会社JEMS

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