さんぱいQ&A 2026年6月9日

多量排出事業者の産業廃棄物処理計画・実施状況報告について

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疑問

多量排出事業者に該当する場合、「産業廃棄物処理計画」や「産業廃棄物処理計画実施状況報告」は、いつ・どのように提出するのでしょうか。
また、電子マニフェストと紙マニフェストを併用している場合、報告対象は紙マニフェスト分だけでよいのか、それとも全体を対象にするのか、迷うことがあります。
さらに、店舗などの固定的な事業場と、建設工事などの現場型の事業をあわせて行っている場合、処理計画等をどの単位で作成すればよいでしょうか。

回答

■産業廃棄物処理計画・実施状況報告とは
 「産業廃棄物処理計画」と「産業廃棄物処理計画実施状況報告」は、多量の産業廃棄物を排出する事業者が、廃棄物の減量や適正処理を計画的に進めるために作成・提出するものです。
「産業廃棄物処理計画」は、当該年度における産業廃棄物の発生抑制、再生利用、減量、適正処理などの取組をまとめる計画書です。一方、「産業廃棄物処理計画実施状況報告」は、前年度に作成した処理計画について、実際の取組状況や処理実績を報告するものです。
提出期限は、処理計画・実施状況報告のいずれも、通常は毎年6月30日までです。提出先は、対象となる事業場の所在地を管轄する都道府県知事等となります。

■多量排出事業者に該当する基準
 多量排出事業者に該当するかどうかは、前年度に発生した産業廃棄物の量で判断します。
産業廃棄物については前年度の発生量が1,000トン以上、特別管理産業廃棄物については前年度の発生量が50トン以上である事業場を設置している事業者が対象です。
ここで重要なのは、判断基準が「マニフェスト交付量」ではなく「発生量」である点です。

■電子マニフェストと紙マニフェストを併用している場合
 電子マニフェストと紙マニフェストを併用している場合でも、紙マニフェスト分だけを対象にするわけではありません。
電子マニフェスト分・紙マニフェスト分を問わず、その事業場で発生した産業廃棄物全体を確認し、多量排出事業者に該当するかを判断します。
つまり、本制度はマニフェストの使用状況そのものを報告する制度ではなく、一定量以上の産業廃棄物を発生させる事業者に対し、発生抑制や再生利用、減量、適正処理の取組を計画・報告させる制度です。

■処理計画等の作成単位
 処理計画や実施状況報告の作成単位は、原則として「事業場ごと」です。
店舗、工場、事業所など固定的な事業場がある場合は、それぞれの事業場ごとに発生量を確認し、基準を超える事業場があれば、その単位で処理計画等を作成・提出します。
一方、建設業など、複数の作業所・現場で廃棄物が発生する業態では、区域内の作業所を総括的に管理している支店等ごとに、処理計画等を作成することが基本とされています。
したがって、店舗型の事業と建設型の事業をあわせて行っている場合は、全社分を単純に一つにまとめるのではなく、事業の実態に応じて単位を分けて確認します。たとえば、店舗については店舗などの事業場ごとに、建設工事については区域内の現場を管理する支店等ごとに、発生量や提出要否を整理することになります。

■自治体ごとの取扱いにも注意
 ここで紹介した発生量の基準は、廃棄物処理法に基づく基本的な基準です。自治体によっては、条例等により対象範囲を拡大している場合や、提出方法・様式・作成単位の考え方について独自の取扱いを設けている場合があります。

■まとめ
 いかがだったでしょうか。多量排出事業者に関する処理計画等は、電子・紙のマニフェストの別ではなく、まず「どの単位で発生量を把握するか」を整理することが重要です。実際に対応する際は、対象となる事業場や支店等を管轄する自治体の案内、条例、提出要領等もあわせて確認するようにしましょう。

この記事の作成者

株式会社JEMS 川中

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