静脈トピックス 2026年4月22日

廃棄物処理法改正案の閣議決定(環境省)

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はじめに

2026年4月10日、環境省は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定されたと公表しました。スクラップヤード規制の強化と災害廃棄物処理体制の整備を柱とする内容であり、静脈産業に関わる制度動向として注目されます。

概要

■法案のポイント
 今回の改正案は、スクラップヤードに対する新たな規制の導入と、災害廃棄物の処理体制の強化を柱とするものです。背景には、一部のスクラップヤードで騒音、水質汚濁、火災など生活環境保全上の支障が報告されていることに加え、近年の災害対応を踏まえて平時からの備えや自治体支援の強化が求められていることがあります。

■スクラップヤード規制の強化
 改正案では、使用済みの金属・プラスチック物品の保管または再生を行う事業について、新たに許可制を導入し、保管や再生に関する基準の遵守を求めることとしています。また、環境汚染のおそれのある物品については、国内での再生を原則とし、輸出には環境大臣の確認を要する仕組みが盛り込まれました。生活環境の保全に加え、資源循環における適正な事業環境の整備も意識した内容となっています。

■災害廃棄物処理体制の整備
 災害廃棄物への対応では、市町村による災害廃棄物処理計画の策定、地方公共団体と事業者との協定締結、最終処分場の確保に向けた指定などの措置が盛り込まれています。さらに、地方公共団体への安定的な支援体制の構築に向け、中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の事業範囲に、災害廃棄物に関する事業を追加することも示されています。

■今後の実務への影響
 施行時期は、スクラップヤード規制に関する部分が公布日から2年6か月以内、災害廃棄物処理の推進に関する部分が公布日から3か月以内の政令で定める日等とされています。
今後は国会審議に加え、許可制度の詳細や対象範囲、実務運用の具体化が注目されます。静脈産業にとっては、新たな規制への対応とともに、災害廃棄物分野での官民連携の在り方も重要なテーマになりそうです。

この記事の作成者

株式会社JEMS 川中

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