さんぱいQ&A 2026年8月24日

処理委託先から再委託承諾願が届いたらどうする?

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疑問

 産業廃棄物の処理委託先から、別の処理業者へ再委託したいとの承諾願が届きました。再委託は、どのような場合に認められるのでしょうか。

回答

■ 産業廃棄物処理の再委託とは
 排出事業者から産業廃棄物の収集運搬または処分を受託した処理業者が、その業務をさらに別の処理業者へ委託することを「再委託」といいます。
産業廃棄物の収集運搬業者または処分業者は、受託した産業廃棄物の処理を原則として他人に委託することができません。
ただし、法令で定める再委託基準を満たす場合には、例外的に再委託が認められます。

■ 再委託が認められるための主な要件
 法令では、再委託が認められる事情を「車両の故障」や「施設の故障」などの具体的な事由に限定していません。再委託の可否は、その理由だけで決まるものではなく、次の再委託基準を満たしているかによって判断されます。

・ 再委託先の氏名または名称などを排出事業者に明らかにすること
・ 再委託先が、委託する産業廃棄物の運搬または処分を行うことのできる事業者であること
・ 再委託を行う前に、排出事業者から書面による承諾を得ること
・ 再委託を行う処理業者と再委託先との間で、法令に適合した書面による委託契約を締結すること
・ 再委託先に産業廃棄物を引き渡す際、当初の委託契約に記載された所定の事項を記載した文書を交付すること

 なお、排出事業者による口頭の了承や、再委託後の事後承諾では、再委託基準を満たしません。ここで排出事業者に求められるのは、再委託先との委託契約ではなく、再委託を承諾したことを示す書面を交付することです。
一方、再委託を行う処理業者と再委託先との間では、別途、書面による委託契約を締結します。
つまり、「承諾書」と「委託契約書」は、それぞれ次のように役割が異なります。

・排出事業者から処理委託先への「再委託承諾書」
・処理委託先と再委託先との「委託契約書」

排出事業者は、再委託を承諾した書面の写しを、承諾した日から5年間保存しなければなりません。

■ 再委託承諾願を受けたときの確認事項
 処理業者から再委託承諾願を受けたときは、まず、なぜ当初の委託先では処理を継続できないのか、再委託が一時的な対応なのか、恒常的な運用を予定しているのかを確認しましょう。
例えば、車両や処理施設の故障を理由として再委託を求められた場合でも、その事情だけで再委託が認められるわけではありません。前述した再委託基準を満たしているかを併せて確認する必要があります。
また、当初から恒常的に再委託先へ処理を行わせる予定である場合は、例外として再委託を認める制度の趣旨に反するおそれがあります。このような場合は、排出事業者が実際に処理を行う業者と直接委託契約を締結することを検討する必要があります。
承諾に当たっては、特に次の事項を確認しましょう。

・ 再委託が必要となった理由と予定期間
・ 再委託先の名称、所在地および許可番号
・ 再委託先が必要な許可を有しているか
・ 廃棄物の種類や処理内容が、再委託先の許可・事業範囲に含まれているか
・ 再委託する処理業者と再委託先との間で、適切な委託契約が締結されるか
・ 再委託後の運搬先や処理経路が明確になっているか

排出事業者が承諾書を交付しただけで、再委託が適法になるわけではありません。承諾する前に、再委託が必要となった経緯と、法令上の再委託基準の両方を確認することが重要です。

いかがでしたでしょうか。産業廃棄物の再委託は原則として禁止されており、例外的に行う場合にも、排出事業者による事前の書面承諾など、法令で定められた基準を満たす必要があります。再委託承諾願が届いたときは形式的に承諾せず、再委託が必要となった理由や再委託先の許可、処理経路などを確認しましょう。

この記事の作成者

株式会社JEMS 川中

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