2025年6月4日に公布された改正資源有効利用促進法と、現在、国の委員会で施行令等の制度設計が議論されている内容についてご紹介します。
改正資源有効利用促進法は、第217回通常国会の参議院本会議で5月28日に可決され、6月4日に公布されました。現在、施行令、施行細則の公布に向けた議論が進められています。
■改正資源有効利用促進法のポイント
改正された法は、一部の規定を除き、2026年4月1日から施行されます。
今回の改正では、①再生材の利用義務化、②環境配慮設計の促進、③GXに必要な原材料等の再資源化の促進、④CE(サーキュラーエコノミー)コマースの促進といった新たな措置が盛り込まれました。
具体的には、以下の4点が主な改正ポイントになります。
① 再生資源の利用計画策定・定期報告(指定脱炭素化再生資源利用促進製品)
• 脱炭素化の促進のため、再生材の利用義務を課す製品を政令で新たに指定し、当該製品の生産量が一定規模以上の製造事業者等に対して、再生材の利用に関する計画の提出及び定期報告を求める。
② 環境配慮設計の促進(資源有効利用・脱炭素化促進設計指針)
• 資源有効利用・脱炭素化の促進の観点から、特に優れた環境配慮設計(解体・分別しやすい設計、長寿命化につながる設計)の認定制度を創設。
• 認定製品はその旨の表示、リサイクル設備投資への金融支援など、認定事業者に対する特例を措置。
③ GXに必要な原材料等の再資源化の促進(指定再資源化製品)
• 高い回収目標等を掲げて認定を受けたメーカー等に対し廃棄物処理法の特例(適正処理の遵守を前提として業許可不要)を講じ、回収・再資源化のインセンティブを付与。
④ CE(サーキュラーエコノミー)コマースの促進
• シェアリング等のCEコマース事業者の類型を新たに位置づけ、当該事業者に対し資源の有効利用等の観点から満たすべき基準を設定
■制度設計の議論の状況
さらに、8月の第12回の小委員会では、これらの制度設計の詳細が明らかになってきました。
①再生材の利用義務化の議論では、
対象資源(脱炭素化再生資源)として、再生プラスチック(プレコンシューマ材及びポストコンシューマ材の両方を含むもの(使用済物品等又は副産物を原材料として利用することができる状態にしたプラスチック))
対象製品(指定脱炭素化再生資源利用促進製品)として、自動車、家電4品目、容器包装の3製品
が、それぞれ指定されることが決定されました。
また③GXに必要な原材料等の再資源化の促進の議論では、
指定再資源化製品として、近年廃棄物処理施設内での発火・火災事故の要因として問題となっている、電源装置、携帯電話用装置、加熱式たばこデバイスといった、リチウムイオン電池内蔵の3品目が回収とリサイクルが義務化されることが決定されました。
■今後の予定
来年4月の施行までのスケジュールは以下の予定となっています。
2025年6月4日 資源有効利用促進法成立
2025年秋ごろ 改正施行令公布
2026年2月ごろ 改正施行規則公布
2026年4月 改正資源有効利用促進法施行
また今年12月までの動きとしては、以下のように各WG内で法制度の設計についてさらに議論される予定となっています。
サーキュラーエコノミーに向けた法制度の整備が進んでいますので、皆さんも今後の議論に注視いただければと存じます。