2025年12月19日、環境省は、令和6年度の産業廃棄物の不法投棄等の状況を公表しました。本調査は、全国の都道府県・政令市の協力のもと、産業廃棄物の不法投棄等の実態を把握し、今後の不法投棄等政策形成に活かすことを目的に、毎年度実施されているものです。
環境省は、産業廃棄物の不法投棄および不適正処理事案の調査結果(令和6年度版)を公表しました。
公表されたデータによれば、不法投棄の新規判明件数は、廃棄物処理法の度重なる改正による罰則強化や、都道府県等による監視体制の強化を背景として、ピークであった平成10年代前半と比較すれば大幅に減少していると言えます。
出典:不法投棄件数及び投棄量の推移_環境省資料
しかし、排出事業者の皆様にとって特に着目すべきは、不法投棄の「実行者」内訳です。実行者不明事案を除いた中で、
件数・投棄量ともに最多となったのは「排出事業者」であり、件数は35件(全体の33%)、投棄量は8,843トン(全体の61.4%)を占めています。
出典:不法投棄件数及び投棄量の推移_環境省資料
つまり今回の調査により、不法投棄事案の多くが排出事業者自身の主体的な関与によるものであるという実態が明らかになりました。
この結果を踏まえて、排出事業者の皆様には、廃棄物の処理を委託した時点で責任が終わるわけではなく、処理が完了するまで排出事業者責任が継続するという原則を、改めて認識していただきたく思います。
委託先の適切な選定をはじめ、契約内容の十分な確認、マニフェストの適正な運用、現地確認や記録の管理など、日々の対応の一つ一つが、不法投棄や不適正処理のリスクを未然に防ぐための有効な対策となります。