静脈トピックス 2026年9月17日

高濃度PCB廃棄物を無害化処理認定制度の対象に追加(環境省)

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はじめに

環境省は2026年8月20日、高濃度PCB廃棄物を廃棄物処理法に基づく「無害化処理認定制度」の対象に追加するため、関連する2つの告示を改正し、同日施行しました。

概要

■高濃度PCB廃棄物を無害化処理認定制度の対象に
 無害化処理認定制度は、PCBなどに汚染された廃棄物について、高度な技術による無害化処理を行う事業者を環境大臣が認定する制度です。
これまで同制度の対象となるPCB廃棄物は主に低濃度PCB廃棄物でしたが、今回の改正により、高濃度の廃PCB等やPCB汚染物も新たに対象に追加されました。
高濃度PCB廃棄物はこれまで中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)が処理を担ってきましたが、同社の処理事業は2026年3月末で終了しています。今後、建物の解体などで新たに発見される高濃度PCB廃棄物を処理するため、民間処理施設を活用した体制を整備するものです。

■前処理でPCB濃度を下げた上で焼却
 高濃度PCB廃棄物をそのまま焼却するのではなく、分別・除去などの前処理を行い、所定の基準以下にした上で焼却することが処理基準として定められました。
例えば、廃PCBやPCBを含む廃油ではPCBの重量割合を0.5%以下、金属くず等では付着・封入された物1kg当たり5,000mg以下とするなど、廃棄物の種類ごとに基準が設定されています。
認定事業者には、基準への適合を確認する試験を6か月に1回以上実施し、結果を記録することが求められます。また、高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物を同時に保管する場合には、両者が混入しないよう措置を講じることとされています。

■JESCO終了後の処理体制を確保
 JESCOによる処理事業は終了しましたが、今後も古い建物や工場、電気設備などの解体・更新時に、未把握の高濃度PCB廃棄物が発見される可能性があります。
今回の改正は、こうした少量・散発的に発見される高濃度PCB廃棄物を、民間の無害化処理認定施設で確実に処理できる体制を整えるものです。

■排出事業者が押さえておきたい点
 今回の改正により、高濃度PCB廃棄物が直ちにすべての民間処理施設で処理できるようになるわけではありません。実際に処理できるのは、高濃度PCB廃棄物について環境大臣の無害化処理認定を受けた事業者です。
また、新たに発見された高濃度PCB廃棄物については、今後も保管・処分状況の届出を継続し、把握後一定期間内に処分または処分委託を行う仕組みとする方向性が示されています。

■今後の注目点
 今回の告示は2026年8月20日に公布・施行されました。今後は、高濃度PCB廃棄物を処理する無害化処理認定事業者がどのように整備されていくかがポイントとなります。
環境省はあわせて、「PCB廃棄物収集・運搬ガイドライン」などの改訂を進め、高濃度PCB廃棄物の処理に必要な具体的な方法を示す方針です。JESCOの処理事業は終了しましたが、PCB廃棄物への対応が終了したわけではありません。古い設備や建築物を保有する事業者は、今後の認定処理施設や管理・届出制度の動きを確認していく必要があります。

この記事の作成者

株式会社JEMS 川中

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