2026年9月16日、非常災害時における廃棄物の適正かつ迅速な処理を進めるため、廃棄物処理法の施行令・施行規則の改正が施行されました。
今回の改正は、第221回国会で成立した改正廃棄物処理法(令和8年法律第43号)を受け、災害廃棄物の処理に係る委託基準や施設の設置手続などを具体化するものです。
主な改正内容として、再委託・再々委託に関する基準の整備、処理施設の設置手続の特例、最終処分場の指定制度、自治体と廃棄物処理業者等との協定に関する規定などが挙げられます。
■災害廃棄物処理の再委託・再々委託に関する基準の整備
市町村から非常災害廃棄物の処理を受託した事業者等が、他の事業者へ再委託・再々委託する際の基準が整備されました。
市町村が一般廃棄物の処理を委託する場合の基準等に従うことを条件に、再委託・再々委託を可能とするものです。特別管理一般廃棄物に該当する非常災害廃棄物についても、同様の規定が整備されています。
■災害廃棄物処理施設の設置手続の特例
非常災害により損壊した建物から発生する廃棄物を処理する施設のうち、生活環境への影響が少ないものについて、設置届出時の生活環境影響調査結果の添付を省略できる特例が設けられました。
対象となるのは、廃プラスチック類の切断、紙くずの破砕、ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの破砕など、政令で定められた処理を行う施設です。
■災害廃棄物の最終処分場に関する指定制度の整備
非常災害廃棄物を処分する最終処分場の設置者について、指定の申請手続や基準が定められました。
指定に当たっては、必要な残余埋立容量、処分体制、処理に関する知識などが求められ、指定の更新期間は5年とされています。
また、一定の条件を満たす安定型産業廃棄物最終処分場について、非常災害廃棄物である一般廃棄物を処理するための特例の対象に追加されました。
■自治体と廃棄物処理業者等の協定に関する規定の新設
都道府県や市町村が廃棄物処理業者等と締結する災害廃棄物処理に関する協定について、記載事項が定められました。
協定参加者の名称、処理業者が行う業務の内容、自治体が処理を求める際の手続などを規定するものです。また、自治体間で締結する協力協定についても、記載事項が整備されています。
■今後の注目点
今回の制度整備により、非常災害時における廃棄物処理の委託や処理施設の活用について、具体的な基準や手続が明確化されました。
一般企業の排出事業者に新たな日常的義務を課す改正ではありませんが、災害時の廃棄物処理体制に関わる内容です。今後、自治体と廃棄物処理業者との協定締結や、災害廃棄物の受入体制の整備がどのように進むかが注目点となりそうです。